「勉強について」

新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
この部についての紹介は他の部員に任せることとしまして、私は大学での勉強について、自分の経験をもとに書いていきます。

ご存知の通り東大の1、2年生は皆、前期教養課程に所属します。
専攻を既に心に決めている人にとっては弊害もあることながら、私自身は教養課程の存在に感謝しています。
私は当初の考えの通り法学部政治学コースに進学したものの、日本近代文学やイスラムの歴史など、自分の興味のある分野をその牽引者のもとで学ぶ時間には、またとない知の喜び、楽しさがありました。
また、専攻に縛られない多様で優秀な人々と授業を共に受けることで、すぐに専攻に入っては得られない刺激を受けることができます。
私のクラスには文科一、二類から工学部や文学部、教養学部など様々な進路を選んだ人がおり、この時期に得た刺激はその後の学問を左右する重要なものであることがわかります。

後期課程については、まだほんの入り口に立つばかりの身で語るのは恥ずかしいことですが、私の思う政治学の魅力についてお話しします。
政治学で最初に教わることは、政治学の考え方はあらゆる人の考え方、生き方に共通するということです。
最初はあまりそれを特筆すべきこととして考えていなかったのですが、大学生活における部活、サークル、その他様々な人間関係を観察していると確かに、多分に政治学的な側面を見出すことができます。
また、これまでの自分の考え方も、政治学的であったことに気づかされました。というのも、あらゆる心情の帰着や行為の結果について、後から物語付けして法則を導こうとするという自分の傾向が、政治学における推論の方法と似ていたのです。
このようにいわゆる「政治」の場と密着しているとは言い難い身近な生活の中にも、政治学的な部分は強く存在しているのであり、政治学を学ぶことはひいては自分の生きる世界をより理解することに繋がるでしょう。

世界の理解、これはあらゆる学問分野に共通する魅力だと思います。
大学での学問は高校までの勉強とは違うとよく言われます。しかし、世界の理解という視点で見れば、それを深化する場としての大学は、決してこれまで学んできたことと断絶するものではありません。ぜひひるむことなく、自分の学びたい分野を追究していってください。

皆さんの大学での学問が実りあるものとなることをお祈りしています。

55期 市原 璃音

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