部員の声「選択肢が減ること」(56期 小谷野桃)


当部のホームページをお読みいただきありがとうございます。東京大学運動会少林寺拳法部の小谷野です。

この部員の声には決まったお題がありません。なので最近いちばんよく考えていること、選択について書こうと思います。

「人生は選択の連続である」とよく言われますが、私は選択することが、選択によって道が狭まっていくことが嫌いです。学部をはっきり決めなくて済むことが東大に行きたい理由の一つでした。もちろんトップの大学に行きたい気持ちが一番強かったですし、今いる獣医学専修にかなり興味があって理二に入ったのですが。

そんな私ですが、この部活に入ることは多少迷いはしたもののすんなり決め、これまで三年間練習を重ねてきました。

ですがいよいよこの夏に引退を迎えるところまできて、私は自分の選択が正しかったのか、ずっと悩んでばかりです。

この部活に入ったことで、諦めたことが少なからずありました。兼サーしたいと思ったいくつかのサークル、正規練と被って諦めたアイドルの解散ライブ、部活をしていなければもう少し高かったかもしれない進振り点…… 有り得た可能性を思うと、生来のネガティブがどんどん育ってしまいます。

それでも、何度も何度も悩むたびに、何度も何度もこの部活に入ったことを私は後悔していないのだろうという結論に至りました。この部活で出会った大好きな同期、尊敬する大好きな先輩、可愛い後輩、彼らと過ごした時間で得られたもの、この部活に入って手に入ったものに、私はかなり満足しています。 それは部での活動自体に留まらず、たとえば少林寺の技の知識があったことで解剖学の授業がより面白くなり、また解剖学の知識を得たことで技の本質をより理解できたこともありました。

人生は選択の連続です。どこかの部活に入る、という決断は大学生活やその先にある自分を大きく変えてしまいます。手に入るものも手放すものもたくさん生まれます。この文章を読んでいる皆さんが将来どんな道にいても、自分の決断に満足できているよう願っています。できればその道中に少林寺拳法部があれば、とも。

56期 小谷野桃